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普通の生活を考える

皆さんは「ノーマライゼーション」という言葉をご存じでしょうか?
これは北欧発の福祉の一つの在り方で、障害者に対して、特別な人が特別な場所を作り、特別に保護するのではなく、全ての人が全ての場所で受け入れられる社会作りをしようという理念です。

今、我が国は高齢化社会を迎え、身体障害者・知的障害者、そして精神障害者の数は着実に増えています。
そのため、福祉の予算はもう完全に火の車で、介護保険を徴収しようが、高齢者や障害者の医療費免除をなくそうが、とても追い付く状態ではありません。
しかし、もしこのノーマライゼーションが確立出来れば、このピンチはある程度回避されるかも知れないのです。

何故なら、特別な人や特別な場所を準備しなくとも、障害者が全ての場所で全ての人に受け入れられ、普通の社会生活を送れるからです。
ただ、それには設備より何より、まずは私たち日本人一人一人の理解が必要となり、人を育てる子とほど難しい事はない訳ですから、実際にはまだまだ夢物語と言っても過言ではないでしょう。
結果、ある程度のお金と場所と人手があれば確実に作れる施設を作り、そこで専門のスタッフに任せるという形を取る方がずっと容易なのだろうと考えられますね。

しかし、普通の生活をしたいというのは、それこそ普通の障害者が普通に願う事で、それを健常者がサポートするのもまた、普通の人として普通の事なのです。
そう、あえて国を挙げて取り組むような事ではないという事なんですね。

普通と一口に言っても、そもそもこの世の中、普通自体が存在しません。
何故なら、普通とは、その人にとって最も自然体で出来る状態を示す値だからです。
例えば、駅があればそこで乗り降りする人はいる訳ですから、列車が止まるのは当たり前!
そこで、その自然体の原理に合わせて各駅停車するのが普通列車です。
だから、普通列車は普通運賃のみで乗車出来るのです。
ただ、少しでも速く目的地に辿り着きたいという人も多く、その人たちの要望を叶えるために急行列車や特急列車というのがある訳で、その場合は、特別料金をいただきますよというのがJRなんかの方針ですよね。
これは普通という言葉の意味と基準を非常に明確に表しているのではないかと私は思います。

今の時代、成人病や交通事故、そして悪質な犯罪の増加により、いつ、誰が障害者になってもおかしくはありません。
さらに、ストレス社会が精神障害者を増やし、食生活の乱れが知的障害児を増やしていると見られています。
また、例え晩年まで五体満足を維持していても、年を取れば自然に目も見えにくくなり、耳も聞こえなくなって、思うように歩く事も出来なくなってしまうのです。
そうした時、それまで普通に出来ていた事が出来なくなってしまいます。
だから、何かしらその状態でも出来る方法を考える。
そして、それがその日との新しい普通になるのです。
けれど、もしその普通が周囲に中々受け入れてもらえなかったら困る事も多く、悲しくなってしまいます。
それを考えた時、今こそ私たちはノーマライゼーションを追求するべきだとは思われませんか。

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