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精神障害者、保健福祉手帳の所持

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身体障害者には身体障害者手帳が、知的障害者には療育手帳が、昭和の時代から交付されていましたが、当時まだ、精神障害者に対してのみは、そうした証明書となるものは発行されていませんでした。
何故なら、一般社会において、自らが精神障害者であるという事を明らかにするのは、非常に過酷な事で、多大な偏見や差別を浴びる要因ともなるからです。

けれど、精神障害者の多くは、適切な治療やリハビリを施す事によって、その状態は改善し、更正する事も十分可能ですし、軽度であれば、ほんの少しの理解とサポートで、普通に社会参加出来る人も少なくありません。
しかし、精神障害者が、然るべき理解やサポートを受けるためには、やはり明確な社会的指示や制度は必要です。
そこで、1995年の精神保健及び精神障害者福祉に関する法律の改訂により、精神障害者への理解とサポートを確立するべく、精神障害者保健福祉手帳が発行され、交付される事となりました。

うつ病や統合失調症などは立派な精神疾患です。
心の病気ですから、本来、彼らには病気と闘うための様々な権利が与えられて当然だと言えるでしょう。
けれど、この精神障害者保健福祉手帳には、本人のプライバシーを守るための様々な配慮が施されています。

まず、手帳の表紙には「障害者手帳」とのみ記されているだけで、精神障害者という表記はありません。
また、基本的には写真の添付も指示されていますが、本人都合により、拒否する事も可能です。

精神障害者保健福祉手帳を取得する事に寄り、自分の不安定な心理状態は正規の疾病として認められ、一時的ではあっても、日々の生活においての傷害を有するものと判断されます。
そこで、税金をはじめ、いろいろな免除や控除が受けられますから、手帳を所持するメリットは大きいと言えるでしょう。
けれど、この精神障害者保健福祉手帳は、身障者手帳や療育手帳とは異なり、全ての交付者に対して、更新制度が導入されています。
つまり、治療やリハビリのかいあって、状態が軽減していれば等級が下がったり、交付が取り消されたりするものなのです。
勿論、その逆も考えられますが、今のご時世、うつ病なんて、いつ誰が見舞われても不思議ではない精神疾患です。
本当に辛い時には手帳を申請して、精神障害者としての前向きな治療やリハビリに励む事が何より大切でしょう。
そして、1日も早く手帳を手放す。
それが最良の策ではないかと私は考えます。

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